ヒト臍帯由来間葉系幹細胞上清液の研究発表について
株式会社エテルナム(本社:東京都渋谷区、代表取締役:柳田 康友)は、グループ会社であるCell Exosome Therapeutics株式会社とともに、ヒト臍帯由来間葉系幹細胞培養上清液の皮膚科学的機能性に関して、第123回日本皮膚科学会総会、第24回日本抗加齢医学会総会の両学会で発表をいたしました。
<目的>
近年注目されているヒト幹細胞の培養上清は、細胞由来のサイトカイン類やエクソソームを含み、皮膚への高い機能性が期待されることから、皮膚科学的な機能性の検討が行われています。特にヒト臍帯由来間葉系幹細胞(UCMSCs)の効率的な培養方法を検討した結果、他由来の幹細胞培養上清よりも多くのサイトカインを含有するヒト臍帯由来間葉系幹細胞培養上清液を開発しており、その皮膚科学的機能について研究を行い、知見が得られたので報告しました。
<研究結果>
表皮細胞に対して、MTT還元法による呼吸活性の亢進が確認されました(図1)。DNA量を指標にした細胞増殖性については、低下しました(図2)が、細胞の形態から、促進したものと考えられました(グラフ上図)。線維芽細胞に対して、MTT還元法による呼吸活性の亢進(図4)と、DNA量を指標にした細胞増殖性の亢進が確認されました(図5)。
また線維芽細胞の働きの一つである、真皮コラーゲンの合成促進効果が確認されました。(図7)。またその効果はアスコルビン酸誘導体との併用で、さらに効果の向上が認められた(図8、図9)。
さらにECM成分として、エラスチン、ヒアルロン酸の合成促進効果が確認されました。
(今回は省略)
<まとめ>
我々は、希少なヒト臍帯由来の間葉系幹細胞がヒト正常表皮細胞及びヒト正常線維芽細胞に対し、細胞活性の亢進効果および細胞増殖促進効果を確認しました。
また線維芽細胞に対しては、ECMの合成を促進する効果が確認されました。
それらによる高いECM合成促進効果およびアスコルビン酸をサポートする効果により、香粧品学的効果として、あらゆる高い抗老化効果が期待されます。